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「藤井 勉」氏:『剣』(油彩)

8月8日の弾丸美術館ツアーで上京した際に、以前オークションでお世話になった銀座のギャラリーさんに挨拶がてら、お邪魔してきました。

初対面の客にもかかわらず、大変良くしてくださり、色々なことを教えていただきました。

また、様々な作品を惜しげもなく見せてくださったのですが、その中に小生の心にグサッと刺さった作品がありました。

以前『朝』という薔薇の花を描いた作品を紹介しました「藤井勉」氏の初期の頃の作品です。

小生にとっては、相当高額でしたので、数日悩みましたが、実物を自分の目で見て、その感動が忘れられなかったので、自分の心に正直になり、購入を決めさせていただきました。

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1977年の制作と思われる『剣』と名づけられた10号の作品です。

銀座の画廊でも有名な「日動画廊」さんが、昭和40年(1965年)に始めた若手作家のための公募展である「昭和会展」という展覧会があるのですが、この第13回展(昭和53年=1977年)に出品され、「優秀賞」を受賞した作品のようです。

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藤井氏は、1948年生まれですので、30歳前の作品ということになります。

この作品での受賞が藤井氏の実力を世に知らしめ、藤井氏にとっても、絵を描く自身の環境を変えた、ある意味、藤井氏のターニングポイントになった作品とも言えそうです。

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※ 画集にも掲載されているようです。

写真ではなかなかお伝えできないのですが、丁寧な何重もの下地、気品ある少女と構図、洋服の生地やドレープ感、そして仕上げにわざと、表面に傷をつけている(爪を使っているとか)のですが、この仕上げが、この絵を音声の無い時代のモノクロームの映画の一場面のように見せています!

藤井氏の描く作品の「少女・女性」≒愛娘さん、なので、お嬢様以外の少女がモデルになっていると思われるところも気に入っています。

唯一、気になったのが、「額」でした。

つや消しの一番安いタイプの額らしいのですが、この絵の額としてはちょっと寂しい気がします。

しかし、ギャラリーの御主人と意見が一致したのは、この額が、藤井氏御本人が選んだ額ではないか、また、受賞前に作成した作品なので、額に資金をかける余裕がなかったのではないかということです。

ギャラリーの御主人が気を利かせくださり、金塗りの豪華な額に入れ替えてくれましたが、どうも、しっくりきません。もしかしたら、藤井氏が、あえてこの額を選んだのかもしれません。

結局、オリジナルの額をお願いしたのですが、いつか藤井氏、ご本人にお会いして、真相を確認し、自ら新しい額を選んでいただきたいという、大きな夢ができました。

今回の一番の収穫は、もちろん「絵」ですが、加えて、この絵や同じ写実の絵を多数拝見することによって、小生が求める写実の方向性にわずかばかりですが光が指したことです。

そしてもうひとつは、素晴らしいギャラリーと出会えたことです。

同日、ある著名な「○○画廊さん」を訪れたのですが、自分の娘といってもおかしくないくらいの若い女性店員さんに鼻であしらわれて何の収穫もなく終わってしまいました。この上から目線のプライドの高さが「銀座の画廊」なんですね。

絵画収集の以前は熱心にガラス、特にアンティーク・グラスを集め、あちこち、二次元(ネット)、三次元(実店舗)を歩きましたが、最後は「出会い」に尽きる、と感じています。

「人と人との出会い」、そして「人の作品との出会い」ですね。

でも、自らの知識を充実させ、審美眼を磨き、自ら足を使って初めて「出会い」の確率を高くすることが出来るんだろうなと痛感しています。

これからも、ネットでの購入は続けますが、できればネットは情報の収集に利用し(情報量が大きすぎて「正しい情報の選別」がこれまた難しいのですが。)、積極的に「出会い」を求めて、外に出て行こうと、気合が入っています。

道は始まったばかりです。小生、ファイト!!!

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コメント

ますますギアアップしていますね。どれも素敵な作品ばかりで、ため息ばかりです!

投稿: フォンちゃん | 2014年9月27日 (土) 18時02分

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