« 「池田修三」氏『藤と少女』(木版画) | トップページ | 「猪飼 正」氏 銅版画②カラーメゾチント »

「猪飼 正」氏 銅版画①メゾチント

今回は、「猪飼 正(いかい ただし)」氏の銅版画を紹介します。

※「猪飼 正」:1935年名古屋市生まれ

Photo

Photo_2

Photo_3

※ 画像をクリックしていただきますと、より大きく御覧いただけます。

モチーフはたぶん「石鯛」だと思われます。

技法は、銅版画の「メゾチント」です。

銅版画は、基本的に凹版ですが、この「メゾチント」という技法は中でもは独特の技法で、まず、銅版に工具で目立てる(めくれをつくる)ことから始まるそうです。

このため、何も描かれない状態で版を摺ると「真っ黒」になるようで、フランスでは「マニエル・ノアール(黒の技法)」と呼ばれているそうです。

一般的な凹版の銅版画(ドライポイント、エッチング等)が、描きたい線や面を彫り、「黒」を描き出すのですが、メゾチントでは、最初に目立てた部分を器具で削り、「白=インクがのらない部分」を描き出すという、逆の作業を行うそうです。

本作品は、絵のサイズが、35.6cm×49.2cmと、銅版画としてはかなり大きな部類になりますが、本当に細部まで綿密に描かれており、「見事!」の一言に尽きます。

これも額装なし、シートのみ、100部刷られたうちの一枚ですが、申し訳ないほどにお安く譲っていただくことができました。

実は、一言で「版画」という作品には、ずっとある意味、嫌悪感を抱いています。

というのは、①(某会社=複数)展覧会と称してリトグラフやジークレー(インクジェットプリント!)等による「エスタンプ」ものにもかかわらず、びっくりするような高額で「版画=高級印刷物」を、「分割でいいから」と言葉巧みに若年層を中心に売りまくってる「やから」いるこことです。

原画の価値がどんなに高くても3~400万円には当然満たないだろうという作品のエスタンプを、30~40万円台(部数は百枚以上は当たり前)、で販売しているのですが、これってずうずうしくありませんか?

②は、これらの業者の販売形態に加担している作家(漫画家も多し)がいることです。

③は、「版画=技法も分からないけど高級品(インテリアですけど)」という固定観念が日本中に蔓延してしまい、結果、真面目に「版画作家」として頑張っている方々に、なかなかスポットはあたらず、苦労して素晴らしい作品を作ってもなかなか収入に繋がらないようです。

(ちなみに、画廊等の美術商さんに、これらエスタンプの買取をお願いしても、美術品としての扱いを受けず、「高級インテリア」として二束三文で買い叩かれますので、お忘れなく。)

こういうことが全て分かっていても、なお熱烈に作家さんを愛し、高額でも購入したいという方も大勢いらっしゃる(需要があるということ。)なので、これはこれでアリなんだろうと割り切っていますが。

かくいう小生も若い頃、大好きな「アルフォンス・ミュシャ」等のエスタンプを購入しています。(笑)=インテリアです。

小生は、有名ではないのかもしれませんが、自分が素晴らしいと感じた作品を何とか購入し、皆さんに紹介していければ、自分も楽しめるし、夢にみた「パトロンに」なれるか思うとわくわくします。

今回は、しゃべりすぎましたね。

頑張りますよ!

|

« 「池田修三」氏『藤と少女』(木版画) | トップページ | 「猪飼 正」氏 銅版画②カラーメゾチント »

アート・コレクション」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/558830/59933898

この記事へのトラックバック一覧です: 「猪飼 正」氏 銅版画①メゾチント:

« 「池田修三」氏『藤と少女』(木版画) | トップページ | 「猪飼 正」氏 銅版画②カラーメゾチント »