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ドイツワインの現状と問題点 その2

 前回、ドイツワインの輸入が極端に減っている、売れない等の現状を書かせていただきましたが、小生なりに問題点がどこにあるのか、ちょっとつづってみますね。

1 日本にワインが根付いてきた。

  小生がワインにはまってから25年以上は経過する訳ですが、きっかけは黄金の1976年のモーゼル・ザール・ルーヴァーのアウスレーゼでした。15年程度熟成してピークを迎えており、それは甘露ともいえるべき素晴らしい一本でした。こうしてドイツワインからこの世界に足を突っ込んでしまい、抜けなくなってしまった方も多いと思います。しかし、だんだんと辛口白、そして赤(タンニンという大きな山がありますが)へと好みが移っていくというのが大きな流れのようです。ワインは食中酒ですし、フレンチ・イタリアンと併せることが多いのですから、どうしても辛口の白や赤の方に分があるのですね。「甘い」といことは、誰もが美味しいと感じる味覚であり、これは糖分が体内でストレートにエネルギーに変換されるということを考えると本能に近いものであると考えます。しかし、特に赤は、経験を積んで、学習をして、初めてその素晴らしさがわかるようになるのだと思います。そういった意味で、日本でワインが本当に根付いてきた・日本人のワインライフ充実してきたということはあげられると思います。

② 日本人に甘いワインを飲む習慣がない。

 小生も、今までに数多くのワイン会に参加させていただきましたが、スパークリング、辛口白、赤とまでは通常の流れですが、ここで終わってしまうことがほとんどなのです。会場は、フレンチかイタリアンで、最後には必ずと言っていいほど見目麗しいデザートが供されます。しかし、これらに合わせるデザート・ワイン、また、それ自体がデザートになる甘いワインが供されることはほとんどありません。コーヒーか紅茶でおしまいです。なんとさみしいワインの楽しみ方でしょうか。

③-1 ドイツワイン自身の問題=ラベルの表示

 ドイツワインは、小生が好んで飲み始めるころから、ラベルの表示が複雑で分かりにくい、という問題が指摘されてきました。基本的には村名+畑名+ヴィンテージ+等級(+甘辛度)となるわけです。慣れれば、ほかの国よりずっとわかりやすいのですが、これが問題ととらえている生産者も多いようです。このため、簡単に生産者の名前+ビンテージ+甘辛度といったシンプルなワインを展開する生産者が増えています。一方で、高付加価値化を狙った「カルタ・ワイン」は姿を消して、「エアステス・ゲベックス」、「グローセス・ゲベックッス」なる表示が行われることもあり、かつて甘辛度を表す「トロッケン(辛口)、ハルプトロッケン(半辛口)」という表記も、「ファインヘルプ、クラシック、コレクション」など、より複雑になってしまっています。これは、生産国であるドイツが解決していかなければならない問題だと思います。

③-2 ドイツワイン自身の問題=辛口ワインの台頭

 ドイツワイン=甘口とお考えの方がほとんどだと思いますが、今は辛口(といってもわずかに甘さを残すものがほとんど)が全生産量の7割程度あるという話も聞いています。しかし、その割には酒販店にはこうした辛口のワインはごく少ないのです。調理に糖分も多用する日本料理には、すこし甘さを感じ、かつ酸味の切れがあり、重くないリースリングなどがもっと好まれてもおかしくはないと思うのですが。これは販売店のセールス不足、飲食店の勉強不足に問題があると思います。

③-3 ドイツワインン自身の問題(コストパフォーマンスが低い。)

 今、スーパーのワイン売り場に行ってみましょう。1,000円未満で、スペインやチリのワインがいっぱい並んでいますが、これらは、20年前に比べてものすごく充実しています。当時、1,000円を切るようなワインはろくなワインはなく、輸送上の問題で熱劣化しているものも少なくありませんでしたが、今は状況が全く異なります。普及させていくためには、まず、底辺のワインが充実していないとならないと思っています。そういう意味では、特にチリなどの新興国のワインは素晴らしいと思います。振り返ってドイツワインはというと、1,000円未満のワインは、本当に飲むに値しないワインが多く、コスト・パフォーマンスが悪すぎると思います。私見では、Q.B.Aやカビネット~アウスレーゼ(一部生産者を除く)は、値段的にまずまずだと思うのですが、普及のために頑張るべく底辺のワインがまったくよろしくないのです。アウスレーゼより上のワインが、例えばソーテルヌと比べてどうかというところも難しい問題ですが、非常に高価で生産量が限られており、納得しているコアな消費者だけが購入しているとみていますので問題は少ないと思っています。また、多くの著名な畑は非常に急峻な斜面であり、生産者のかける労働力のことを考えれば(コストとして)やむを得ないのはわかってはいますが、公平な立場から見れば「高い」と言わざるを得ません。(小生は愛してやまないのでそれでも購入しますが、人には勧めにくいです。)

④ ドイツワインがよく理解されていない

 ソムリエの資格を有する方とお話しする機会も多いのですが、ドイツワインに関する知識の少なさに驚くことがあります。ソムリエさんは、自分のお店の料理のよさをを最大限発揮するようなワインの選択に努めていますので、売れないドイツワインに構っている暇などありませんし、情報も少ないので、これはやむを得ないと思います。ドイツワインも本当に優れた生産者のリースリングはカビネットクラスでも、できれば15年は寝かせていただきたいと思っています。熟成の年月を経て初めてその本当の素晴らしさを開花するのですが、本によっては「3~5年で飲みきるべし」などと書かれていることも多いのです。リースリングは白ワイン用ブドウ品種ではもっとも熟成能力が高いとも言われています。(熟成したワインが好きか、若いワインが好きか、といった好みの問題もありますが…)よく理解されていないまま飲まれてしまって「こんなものだろう」と思われる方も多いのでは、と思います。

 さてさて、思いつくままに勝手に書かせていただきました。小生は、ワインとは全く関係のない職業であり、要はたんなる素人で、上記見解は、まったくの個人的なものです。

 ご意見・ご感想・間違いの指摘等ありましたら、遠慮なくご連絡ください。

 色々な問題は抱えているとは言いつつも、できれば一人でも多くの方にドイツワインを楽しんでいただきたいと思っています。

 次回からは、ドイツワインで知っておきたい知識について、簡単にまるっと書かせていただきます。

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